セッション中は、クライアントさんの涙を目にすることが
しばしばある。
それは、解放の涙であることが多いが、今日はうれしすぎて
の興奮の涙だった。
そのクライアントさんは、コンパートメント症候群
を持っていた。
コンパートメント症候群とは、
スポーツや交通事故などによる打撲、骨折、脱臼などをきっかけに、それによる出血などで組織内圧が上昇して、細動脈の血行障害を引き起こし、筋腱神経組織が壊死〈えし〉に陥る障害です。
いったん組織が壊死に陥ると、機能障害は永久的になるため初期の迅速な判断が重要です。特に下腿に好発します。この部位は筋膜などで4つの小さい区域に区画(コンパートメント、図)されているため、内圧が上昇しやすいのです。
http://www.zamst.jp/tetsujin/ask/37_medical.html
最初は、下腿の筋肉の区別が分からないほどふくれあがって
いて、むくみで圧がすごかった。
足首も膨れあがっていた。
最初の施術から一ヶ月半。毎週、筋膜リリースをしにきて
くれていた。筋膜リリースだけが、痛みを和らげてくれる
唯一の方法だと言っていた。
最初は痛みからの苦痛で仕方ない感じだった。
精神的にも鬱になる手前だった。
どの医者にも、もうかつてのようには走ることができない
と言われていたらしい。それを告げられてから、1年半。
精神的にもかなり参っていた。
セッションを途中から、ロルフィングに変え、
毎回足のトリートメントをそれに加える形にした。
そして、3セッション後のムーブメントセッション後、数日たって、なんと、治らないと言われていた足に、運動感覚が蘇ったのだ。
そして、「奇跡が起きた。それから痛みがなくなった!!今もない!」と、話してくれた。
こんな感覚は、大学以来だと話し始めるとうれし涙、
感動の涙が溢れてきた。
毎日毎日、一歩一歩、足の裏を感じる度に幸せを噛みしめて
いると、興奮して話してくれた。
彼女はこう語ってくれた。
私が「僕はあきらめないよ。方法をさがしながら、ありとあらゆる事をやっていくから。プロセスを一緒にやっていこうね。
大丈夫、神経だって末端なら治る可能性はあるんだから。」
と言ったとき、彼女は始めて「治る」希望を持ったそうだ。
それから、そう長くかからないうちに、その希望が叶った。
彼女にとって、これはミラクルだと何度も言っていた。
それもそのはず。一度神経が反応しなくなったら、もし壊死
していたら、その神経を蘇えらせることは至難の業だ。
それを医師は知っていたのだろう。でもそれだけで
治らない宣言をしてしまっては、短絡的すぎる。
西洋医学はこれだから、罪だと思う。
自分の中では可能性は信じていた。末端の神経はわずかながら
毎年2センチも満たないくらい回復はする、という
ことを耳にしたことがあった。ただ、どれくらい
かかるかは分からなかった。
最初、筋膜リリースを足首にしているときには、
足の指が小刻みに震えていた。最初は一体この反応は
何だろう?と思っていた。
触れていたときの触感はあったので、、感覚神経は正常だった。
なので、どこかに望みがあるとは思っていた。
ただ、手で感じようとしても、足の骨からの
反応が全くなかった。うーん、完全に閉じてるな。
そんな感じの状態が続いた。
歩きをみても、アーチ(土踏まず)のクッションが
全く機能していなかった。膝から下は、物を動かしている
ようだったなあと思う。
そして、毎回毎回、足の内側から膨らむ
圧を減らすように、筋膜リリースを繰り返した。
セッションでは、感情の解放もあった。
ストレスがかかるときに、足の圧も増加して痛みも
増すのが分かっていたので、心のケアも重要だった。
すべては、癒しのプロセスだったのだろうな、と思う。
そして今、足の感覚が戻ってから、骨からの反応も
戻っていた。アーチも使えるようになっていた。
土踏まずのクッションが蘇っていた。こうなれば、
痛みがないというのもうなずける。
しかし、どうやって神経の感覚がつながったのか。
人間の体というのは不思議だ。
目にも光が宿っていた。ものすごく希望に満ちた意志の
強い光だ。魂が再び輝きだしたようだった。別人の
ようだった。これが本来の姿なのかと、ビックリした。
今からもまだプロセスは続く。でも彼女にとって最大の
山を越えられて良かったなあと思う。
どんなときでもあきらめず、考えられる方法を駆使して
ベストを尽くす。これしかないと思う。
命の力が、もう一つの命に反応したときに、その輝きを
取り戻すのだということを再認識した思いでした。



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